高校に入学すると、電子辞書の購入を勧められます。2021年春に学校の購買や生協や提携書店の取り扱う「学校専用モデル」のうち、スタンダードモデル(標準モデル)は、カシオのEX-word(エクスワード)AZ-SV4750eduと、シャープのBrain(ブレーン)PW-ES8200ですが、学校専用モデル(学校専用パック)は全国一律の定価で販売され、価格が固定されていて割高です。そこで去年(2020年)のモデルでの比較をしていきます。
カシオ エクスワードAZ-SV4750eduとシャープ ブレーンPW-H8100の比較
2020年発売の学校専用・スタンダードモデルは、カシオのエクスワードAZ-SV4750eduとシャープのブレーンPW-H8100です。
シャープ PW-H8100は、残念ながら、例年通り夏には完売してしまいました。
カシオ AZ-SV4750eduのほうは、まだ在庫があります。
もう一つの選択肢として、この2機種と同等の市販品があります。学校専用モデルと市販品は、電子辞書本体は全く同じで、収録されているコンテンツ(辞書・参考書類)や付属品などがわずかに違うだけです。
型落ちで安くなっているのもあり、市販品を購入される方のほうが多いようですので、今回は、2020年発売のカシオのXD-SX4800とシャープのPW-SH7について、収録辞書、電子辞書本体の機能、色、保証、付属品、価格の違いや、安く買えるお店について詳しく解説していきます。
カシオの学校専用モデルAZ-SV4750eduと市販XD-SX4800の違いについては、別の記事にまとめてありますので、こちらをご参照ください。
⇒ 学校専用AZ-SV4750eduと市販XD-SX4800の違いは?
XD-SX4800とPW-SH7、収録辞書の違い
どちらも6教科14科目に対応したコンテンツ(辞書・参考書類)がそろい、毎日の授業の予習・復習・大学受験に使えます。
カシオ XD-SX4800には220コンテンツ、シャープ PW-SH7には260コンテンツ収録。
使用頻度の高い国語と英語の内容の違いを、詳しく見ていきます。
国語系のコンテンツ
まずは国語系。
大辞典は、XD-SX4800が定評ある『広辞苑』、PW-SH7は『大辞林』です。
国語辞典については、「多くの人が使っている意味」ではなく、「正しい意味」が必要ですから、『広辞苑』のほうがおすすめです。
普段使いの中型国語辞典は、どちらも『新明解国語辞典』と『明鏡国語辞典』が収録されています。
文章を書くときの言葉選びのお供、類語辞典は、XD-SX4800が『角川類語新辞典』、PW-SH7は『日本語大シソーラス 類語検索大辞典』。独自のものとしては、XD-SX4800が『楷行草 筆順字典』PW-SH7は『敬語早わかり辞典』があります。
英語系のコンテンツ
次に英語系です。
授業で主に使う学習英和・和英中辞典として、どちらも定番の『ジーニアス』、用例が豊富で英作文に便利な『オーレックス』、新語や会話文に強い『ウィズダム』がそろっています。
初級学習英和辞典(収録語彙を絞り、単語の説明量を増やした初心者向け辞書)は、どちらも、『ベーシックジーニアス英和辞典』。カタカナでの発音表記もあり、説明もていねいなので、高校1年生の間はこれがあると安心。
英英辞典も、どちらも『オックスフォード現代英英辞典』と『ロングマン現代英英辞典』。高校生としては十分です。『オックスフォード現代英英辞典』には膨大な例文があり、英作文に重宝します。
独自のものとしては、カシオ XD-SX4800が『英語類語辞典』、シャープ PW-SH7は『カタカナで引ける英和辞典』があります。XD-SX4800のほうが難関校受験に対応、PW-SH7のほうが初級英語に対応しています。
学習文法書として、どちらも入っているのが、この2コンテンツ。
『総合英語 Evergreen』は、『総合英語 Forest』の後継で、英文法のルールを分かりやすく、ていねいに説明してあります。基本から順に章立てし、確認の項を設けるなど、学習しやすいレイアウト。イラストや概念図も多く、『ロイヤル英文法』などではイヤになってしまうような詳しい内容もすんなり学習できます。
文法嫌いの人にも分かりやすく、TOEIC受験などを控えた社会人にも人気の高い文法解説書です。いろいろ調べなくても一冊で理解できるので重宝します。
『Vision Quest 総合英語』は、基礎から受験まで分かりやすく説明されている総合英語参考書です。文法項目をイラストや図表を使いビジュアル化して説明。英作文の間違いやすいポイントの解説や、入試問題の収録、語法のページの新設、「英語の全体図」と「各章扉の体系図」を掲載、複数の章にまたがる項目を横断して説明などの工夫がされています。
さらにXD-SX4800のみ、『ジーニアス総合英語』も収録。2017年登場の文法・語法本で、『ジーニアス英和辞典』と行き来して調べられるので、言葉の微妙な感覚をつかむのに便利です。英文法の学習書としての良書3冊すべてがそろうのは心強いラインナップです。
XD-SX4800のみの『ユメブン0』(中学総復習・高校入門レベル)、『ユメブン1』(高校修了・大学入試レベル)は、反復学習で読解やスピーキングに活かせる英文法力が身につきます。
「英検」「TEAP」「GTEC」の対策教材は、XD-SX4800のほうが豊富。
「TOEIC」「TOEFL」の対策教材は、PW-SH7のほうが豊富です。
最後に英語の4技能を磨くための英語系アプリの比較です。
カシオ XD-SX4800は、「イングリッシュトレーニングプラン」というプログラムで学習します。メインの「トレーニングジムプラン(トレジムプラン)」は「英検2級対策」「短期間で英語の耳ならし・口ならし」などの学習目的やレベルに応じた教材セットが用意されています。英検:5プラン/GTEC:2プラン/TEAP:1プラン/英語学習:13プランから選びます。
最初に自分に合ったプランを選ぶと教材が表示されるので、順番に進めていきます。
試験日までの学習スケジュールが立てられ、進捗状況を確認しながら計画的な学習ができるのが利点です。
シャープ PW-SH7は、「Brain Learning」という学習プログラムで、自分で何をするかを考えて選ぶ方式です。4技能それぞれの内容は以下のようになっています。
(1) 聞く
NHKラジオ講座をリスニング(速度調節をして聴く)、リピーティング(1文聞いたら英文を見ながら続けて発音)、シャドーイング(聞いた英文を文字を見ないで発音)
(2) 話す
ATR CALL 5000
英単語を5000語収録。ネイティブ音声をまねて発音練習。
(3) 読む
OXFORD BOOKWORMS ベストセラー厳選集
(4) 書く
英作ボード スピーキングプラス
例文を参考にして英作文。
電子辞書本体の比較
次に、本体の比較です。
検索機能
電子辞書の重要な選定ポイントである「検索スピード」は、カシオ XD-SX4800のほうが速く、ディスプレイ上でのタッチ・選択、手書きで入力する際のタッチパネルの認識、ボタンの反応が良いので、調べ物の多い人ほど満足度が高いのではと思います。調べ物は早く済ませて、他の勉強や暗記に時間を使えます。
液晶画面
液晶画面は、カシオ XD-SX4800のほうが明るく、読みやすい画面になっています。文字の大きさはカシオ、シャープとも調節可能。
XD-SX4800は、画面の背景壁紙を11種類の中から選んで簡単に変更できます。シャープ PW-SH7は自分でjpg画像を取り込み、設定から背景に指定することで変更できます。
XD-SX4800は、ブルーライトカット機能がついていて、これをONにすると液晶画面のブルーライトを約30%カットできます。黄味を帯びて、目が疲れにくくなります。
設定方法は、ホーム設定――液晶パネル――ブルーライトカット設定とたどって、ONを選びます。
キーボード
カシオのXD-SX4800はボードから突起したキーが押しやすく、キーの反応も良いので、軽いタッチで入力できます。
シャープのPW-SH7はキーボード面がフラットで、少し押し込まないといけない感じですが、液晶画面部分を360°折り返して、タブレットのように片手で持って使える便利な構造になっていて、電車の中などでスマホのように使用することができます。
バッテリー
カシオのXD-SX4800は、アルカリ電池式です。単3電池2本で、130時間ほど保ちます。繰り返し使えるエネループ、またはエボルタ充電池も使えて、こちらは110時間。交換も簡単で、気軽に使えます。
また、別売USB-ACアダプターを使ってコンセントから給電したり、別売USBケーブルを使ってパソコンから給電することもできます。コンセントやパソコンから給電する場合、コンセントやパソコンとつないだままの使用となりますが、自宅で電子辞書を使うときには、電池の事を気にせずに使えて便利です。
給電の方法についての詳しい説明は、こちらの記事にあります。
⇒ EX-wordの充電方法と 充電池&型番別ACアダプターは?
シャープのブレーン PW-SH7は、リチウムイオン充電式です。本体内蔵の充電池に、付属のアダプターを使って充電。1回の充電で約140時間使えます。市販のモバイルバッテリーでも充電できます。
ただ、この充電池はスマホやiPodなどと同様、劣化してくるので、長く使うなら、10年は余裕のカシオがお得になります。
付属品と保証
XD-SX4800は、タッチペンと、単3形アルカリ乾電池2本付属。保証期間1年。
PW-SH7は、タッチペン、microUSBケーブル、ACアダプター付属。保証期間1年。
まとめと、辞書本体の色と、お得に購入する方法
まとめると、収録辞書類や検索機能で選ぶならXD-SX4800、
タブレットのように片手で持って使える携帯性や価格の安さで選ぶなら、PW-SH7です。
電子辞書本体の色と価格
エクスワード XD-SX4800は、ホワイト・ブラック・グリーン・ブルー・オレンジから選べます。
色によって違いますが、最安値はAmazonで26,305~28,212円です(2021年5月2日現在)。
現在Amazonでは、XD-SX4800に「カラフル付箋」または「マスクケース」のついたオリジナルセットがお買い得です。
5月31日まで、31,000円が2000円引きクーポン+310ポイントつき、実質28,690円で購入できます(在庫限り)。
□¥2,000 OFFクーポンの適用 にチェックを入れてから、カートに入れてください。
在庫が少なくなっている色もあるので、ご購入はお早めに。
<2020年発売 カシオ EX-word XD-SX4800>
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ブレーン PW-SH7は、ホワイト・ブラック・ネイビー・レッド・バイオレットから選べます。
最安値はAmazonの21,227円(2021年5月2日現在)。
在庫が少なくなっている色もあるので、ご購入はお早めに。
<2020年発売 シャープ Brain PW-SH7>
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